Find out what’s new in our latest major software update MASTA 12
新機能とアップデート機能を詰め込んだMASTA 12は、お客様のCAEに革命を起こすことを目指しました。
MASTAは20年以上にわたり、トランスミッション システムの機械・電機解析における 信頼されるソリューションであり続けています。 このたび、電動モータや電動ドライブトレインの電磁界解析を可能にしたMASTAを紹介できることを誇りに思います。
MASTA 12は、常にその限界を超えようとする業界で最前線に立ち続けるために、新たなモデリングと解析機能を取り入れています。 伝統的な重工業から最先端の電動モータまで、MASTA 12はあらゆるアプリケーションに対応します。
この最新リリースでは、これまでの長所と実績を基盤に、いくつかの先進的な機能向上を図っています。
以下に MASTA の最新リリースでの主なアップデートを紹介します。また、詳細についてはお問い合わせください。
Electric Machine Design and Analysis
出力密度向上、効率改善、NVH改善、コスト削減、軽量化を目的とした電動モータの設計が可能。MASTA 12 には、電動モータの電磁界設計と解析を実現する全く新しい機能が追加されました。
- 複数タイプのモータ設計 – 永久磁石埋込型 (IPM)、同期リラクタンスモータ (SyncRel)、永久磁石補助形同期リラクタンスモータ (PMaSyncRel)。 将来的には、さらに多くのタイプを追加する予定です。
- テンプレートベースのモデル – テンプレートベースで電動モータモデルの作成・修正が可能。迅速なコンセプト設計や パラメータスタディに有効です。テンプレートに、NVH最適化のためのロータの切り欠きや非対称歯などのキーとなるすべての形状パラメータが含まれます。
- CADベースのモデル –磁束バリア、磁石エリア、ステータ歯、切欠きなど、すべての部品で形状を柔軟に定義するための、詳細なCAD形状のインポートと修正。ボタンをクリックするだけで、テンプレートベースのモデルをCADベースのモデルに変換し、さらに詳細な形状を設計できます。CADベースの形状をパラメータ化し、そのパラメータをMASTA、RUNNA、スクリプトで実行可能です。
- 電磁鋼板・磁性材料のフルデータベース – MASTAには、ヨーロッパ、アメリカ、中国、日本など主要な地域のサプライヤの電磁鋼板と磁性材料のデータベースを完備しました。電磁鋼板は詳細な非線形BH曲線とコアロスに関するデータを含みます。ユーザ定義の入力でカスタマイズ材料を追加できます。
- 巻線 – 高巻線係数の自動巻線。各コイルの仕様に応じて、巻線のカスタマイズが可能です。巻線図と巻線の起磁力 (MMF) チャート。
- 電磁界解析 – 忠実度の高い2D FEベースの電磁界解析。お客様が編集可能なデフォルトのFEメッシュ設定。速度、電流、電流位相角を入力することで、ロードケースを解析。解析結果は3Dビューと詳細レポートで確認することができます。
- 磁束密度
- 鎖交磁束
- 電圧
- インダクタンス
- 損失 – 巻線、鉄、渦電流
- トルク – 平均トルク、トルクリップルを含む
- ステータ歯の動的な力
- 効率マップとトルクカーブの解析 – マップベースの非線形DQモデルを生成して、以下を可能とします。
- 速度、トルク、制御方法を指定した単一ロードケースの解析
- トルクカーブの算出
- 指定の制御方法に対する効率マップの生成
- スキューロータ – スライスによる2.5D 解析でスキューロータを用いたモータの解析が可能です。
- 偏心 – 静的・動的偏心とそれらの動的荷重への影響を考慮します。アンバランスロータ荷重の計算。
- スクリプティング – 従来のMASTAの設計・解析機能と同様に、新しい電動モータ機能でもMASTAの強力なAPIとスクリプトを活用することが可能です。
Electric Machine and Full Electrified Powertrain NVH
電動モータとギヤによる励起と、それに伴うシステム全体の動的応答を1パッケージで計算できるユニークな統合ソリューション。
電動モータの動的荷重とトルクをMASTA 12の新しい電動モータ機能で計算します。MASTAの高い忠実度を誇る歯面接触解析により、ギヤの伝達誤差や ミスアライメントの励起を計算します。MASTAの周波数領域によるNVH解析で、電動パワートレインのシステム全体の動的応答をシームレスに計算できます。
New Advanced High Speed Bearing Quasi Static Analysis
ボールに6自由度を持たせた新しいボールベアリングモデル。高速回転時の前提条件となるレースウェイコントロールの推定が不要。
このモデルはMASTAのシステム変形解析と連動しており、高速回転でより正確な結果が得られます。これには、寄与する構成部品の内訳による損失の正確な計算が含まれます。このアドバンスドモデルには、粘弾性+アスペリティ影響を含む潤滑油摩擦とドライ摩擦モデルが含まれます。ボールにかかる主な荷重は、以下のものがすべて考慮されます。接触垂直力、ジャイロモーメント、遠心力、流体抵抗、弾性転がり抵抗モーメント、流体転がり力/圧力、すべり摩擦。さらに、この準静的モデルに保持器モデルを加えた完全な動的モデルも開発中です。この動的モデルは、MASTAの次期リリースで利用可能となる予定です。
MASTA Usability Improvements
- 結果の保存 – MASTAのPower Flow、System Deflection、Advanced System Deflection、NVH、DRIVAの解析結果を保存できるようになりました。MASTAのファイル内に保存することも、別の結果ファイルとして保存することもできます。スクリプトによる結果の保存と読み込みも可能です。
- MASTAファイルへの設定保存 – Edit > Settings メニューにあった結果に影響する設定項目をすべて MASTA ファイルに保存します。これにより、どのマシンでMASTAファイルを実行しても、再現性のある結果を得られようになります。
Cylindrical Gear Microgeometry per Flank Input
外部ファイルまたはユーザー定義により、個々の歯面の形状をインポートすることが可能。
この機能によって、MASTA の LTCA と Advanced System Deflectionの計算精度が高まり、結果として生じる伝達誤差に対する MASTA の ギヤワイン解析でのシステムの動的応答も精度が向上します。